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394 デンジソウの胞子嚢果(2019年10月14日) |
デンジソウ(田字草)という名の水生のシダがある。環境省編レッドデータブック2014では絶滅危惧2類(VU)とされている。シダなので、胞子を作る。胞子は胞子嚢の中に入っている。いくつもの胞子嚢がまとまって硬い殻の中に保護されている。これが胞子嚢を入れた果実のように見えることから、胞子嚢果と呼ばれる。 胞子嚢果はそう沢山はできないうえ、葉柄の基部近くにできる小さなものなので見つけにくい。 デンジソウの実物を見たことのある人は少ないと思うが、胞子嚢果を見た人はさらに少ないであろう。 |
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図1 デンジソウ。田字草とは分かりやすい名だ |
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図2 ほとんど水の無くなったプランターの中で、胞子嚢果は見つかった。葉柄の基部より少し上から出 る短い枝に胞子嚢果を付けるのがデンジソウの特徴だ |
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図3 胞子嚢果は始め白い軟毛に包まれており、後に毛が落ちるとのことで、上に見える胞子嚢果はで きてから未だ日が浅いと考えられる |
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図4 日本水草図鑑(角野康郎 文一総合出版)には「水中での胞子嚢果の形成は観察したことがな い」と記述されているが、今年は水中に在る胞子嚢果をいくつも見ることができた。胞子嚢果ができた 後に水位が上昇した結果と見る事もできるが。 |
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図5 ほとんどの葉に胞子嚢果が付いている |
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図6 胞子嚢果は始め緑色で、時間経過とともに濃い褐色になるので、できてからいろいろの時間経過 の胞子嚢果が見えている |
デンジソウの胞子嚢果の断面や胞子嚢については、「植物生態観察図鑑」 の「石川の植物修正版」で詳しく紹介してあります。「101デンジソウ(1)」及び 「102デンジソウ(2)」をご覧下さい。 |
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