(mizuaoiの写真館改題)

(こちらは石川の植物の別館です)


植物生態観察図鑑 おどろき編

全国農村教育協会発行の植物生態観察図鑑シリーズ第1弾です。

 オウレンの性型については、植物図鑑では、雌雄異株とか、両性花と雄花とがあるなど、様々な記述があるが、実際の所は「両性花の株、雄株、雌株、両性花と雄花の混ざった株」が見られる。
 植物図鑑の記述を鵜呑みにするのではなく観察が重要である。
 オウレンの性型についても8ページにわたって詳しく解説。
 右の画像はオウレンの雌株。

など、どんな類書にもない新情報が写真607枚、192ページに納められています。

 

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石川の植物


394 デンジソウ(3) 胞子嚢果
 デンジソウ(田字草)という名の水生のシダがある。環境省編レッドデータブック2014では絶滅危惧2類(VU)とされている。シダなので、胞子を作る。胞子は胞子嚢の中に入っている。いくつもの胞子嚢がまとまって硬い殻の中に保護されている。これが胞子嚢を入れた果実のように見えることから、胞子嚢果と呼ばれる。
 胞子嚢果はそう沢山はできないうえ、葉柄の基部近くにできる小さなものなので見つけにくい。
 
デンジソウの実物を見たことのある人は少ないと思うが、胞子嚢果を見た人はさらに少ないであろう。 
図1 デンジソウ。田字草とは分かりやすい名だ
図2 ほとんど水の無くなったプランターの中で、胞子嚢果は見つかった。葉柄の基部より少し上から出
る短い枝に胞子嚢果を付けるのがデンジソウの特徴だ
図3 胞子嚢果は始め白い軟毛に包まれており、後に毛が落ちるとのことで、上に見える胞子嚢果はで
きてから未だ日が浅いと考えられる
図4 日本水草図鑑(角野康郎 文一総合出版)には「水中での胞子嚢果の形成は観察したことがな
い」と記述されているが、今年は水中に在る胞子嚢果をいくつも見ることができた。胞子嚢果ができた
後に水位が上昇した結果と見る事もできるが。
図5 ほとんどの葉に胞子嚢果が付いている
図6 胞子嚢果は始め緑色で、時間経過とともに濃い褐色になるので、できてからいろいろの時間経過
の胞子嚢果が見えている

図7 胞子嚢果の発芽(2020年1月24日)

 水生シダの研究は白岩卓巳著「水生シダは生きる」が詳しいが、「胞子嚢
果の硬い殻は空気中に出ていれば何年たってもそのままで腐っていくこと
もない。水中に在っても簡単に腐ったり、開いたりするものではない。発芽
の様子を何年もかけて、癒着した胞子嚢果のどこで開口し胞子嚢が外へ
出、胞子が発芽するのかを調べ続けていたが、いまだにゼラチン状のもの
が長く伸び出て発芽するのを観察したことはない。」と記述されています。
発芽の最初は殻が割れ、ゼラチン状のものが出てくるらしいのだが、これ
はとても観察困難なもののようである。
 自宅の容器の中に20個近くの胞子嚢果ができているのだが、その内の
1個についにゼラチン状のもののできているのを見つけた。この後、どの
ように大小の胞子嚢が出て発育していくのか、どのように観察したら良い
のかが課題である。

 デンジソウの胞子嚢果の断面や胞子嚢については、「植物生態観察図鑑」
の「石川の植物修正版」で詳しく紹介してあります。「101デンジソウ(1)」及び
102デンジソウ(2)をご覧下さい。


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