(mizuaoiの写真館改題)

(こちらは石川の植物の別館です)


植物生態観察図鑑 おどろき編
全国農村教育協会発行の植物生態観察図鑑シリーズ第1弾 好評販売中です。

第2弾 植物生態観察図鑑 ふしぎ編 初校返しました。夏頃には完成するでしょう。御期待ください

 オウレンの性型については、植物図鑑では、雌雄異株とか、両性花と雄花とがあるなど、様々な記述があるが、実際の所は「両性花の株、雄株、雌株、両性花と雄花の混ざった株」が見られる。
 植物図鑑の記述を鵜呑みにするのではなく観察が重要である。
 オウレンの性型についても8ページにわたって詳しく解説。
 右の画像はオウレンの雌株。

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石川の植物


352 フサザクラ 2017年5月7日
 手取川水系の川岸に高さ数mの木が立っていました。遠くから見て何か赤い感じがしたので寄ってみました。フサザクラでした。
 フサザクラのことは一応知ってはいましたが花は初めて見ました。奇妙な花です。
 
 
図1 雪解け水の流れる岸辺に何本もの幹が株立ちした木が立っていた。
図2 白く囲んだ箇所の枝が赤く見えたのでなんだろうと近づいてみるとフサザクラの葯が赤く見えていたのだった。他の枝は既に葯が裂開し、若葉がかなり伸び出していて、みどりに見えていたのである
図3 うん、赤い花だ
図4 花は暗赤色と記述してある図鑑もあるが、花冠も萼も無い花で葯が暗赤色なのだ
図5 1個の花を取りだした。多数の雄しべが束になっており、その根元に柱頭(雌しべ)が隠れるように縮こまっている
図6 一つの花序。@〜Dまでの番号を振ってあるのが花で、向こう側にもあるので、何個の花があるかは分からない。かなりの数の葯が裂開して花粉をこぼしている

 試みに一つの花序(7花をもつ)で雄しべの数と雌しべの数を数えてみたところ両者の数には相関はなかった

雄しべの数 10 10 13
雌しべの数 11 13 15 11 13 10


図7 葯の裂開中の花
図8 葯は花粉を出しきって黒く枯れている
図9 雄しべが落ちてしまうと雌しべだけの花となる
図10 雌しべはゴルフクラブのような形をしており、子房がヘッドの位置にある。また構造が変わっている。多くの花では、子房・花柱・柱頭となっているが、フサザクラは柱頭の下に花柱がなく、突然子房になっている。というか、子房の先端に柱頭が帽子のように乗っかっているという構造である。子房は胚珠を入れる部屋であるが、雌しべを顕微鏡で見ていると子房の中央部分にわずかに色の薄いところがある。ここが子房室と呼ばれる空間であり、その中に1個の胚珠が入っている
図11 図10の雌しべを左の円内の赤点線で示した位置で切断すると、子房室の空間と胚珠が見えてくる。胚珠は柱頭側に位置している
図12 フサザクラの果実と図10の雌しべを比較すると、子房の位置関係を理解しやすい


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