(mizuaoiの写真館改題)

(こちらは石川の植物の別館です)


植物生態観察図鑑 おどろき編

全国農村教育協会発行の植物生態観察図鑑シリーズ第1弾です。

 オウレンの性型については、植物図鑑では、雌雄異株とか、両性花と雄花とがあるなど、様々な記述があるが、実際の所は「両性花の株、雄株、雌株、両性花と雄花の混ざった株」が見られる。
 植物図鑑の記述を鵜呑みにするのではなく観察が重要である。
 オウレンの性型についても8ページにわたって詳しく解説。
 右の画像はオウレンの雌株。

など、どんな類書にもない新情報が写真607枚、192ページに納められています。

 

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石川の植物


347 能美市で見つかったデンジソウ 2016年8月31日
 8月16日(FILE343)の胞子嚢果に続いてデンジソウの話題です。
 デンジソウ(田字草)というのは名前のとおり小さい葉が4枚あって、「田」の字のような姿をしたデンジソウ科の水生シダである。
 自生では無いがデンジソウが見つかった。 生育場所は、小学校の前庭にある4m×6m、深さ約40cmぐらいのコンクリート製の池で、正確には分かっていないが、50年以上前には作られていた池とのことである。この池は3段になっていて最上段には噴水が設備され、中段の水たまりにはクロモが、下段にはデンジソウとクロモ、ショウブが生育している。
 デンジソウがいつから池にあるかは、誰も気に懸けていなかったので不明。それどころか、最近、繁茂しすぎているとのことで駆除されようとしていた。噴水はとっくの昔に故障して、ぽたぽたと水が滴っており、その水が辛うじて池の水をたまり水にしないでいるという状態であった。また池からこぼれた水が池のきわに溜まり、池の根元にわずかの水湿地を作っており、そこにもデンジソウが空中葉を伸ばしていた。ここに胞子嚢果ができる確率が高いと考え、近辺を除草する際にも、ここのデンジソウは抜かないように依頼したが、理解されたかどうかは不明である。関係者によると、水道の配管や止水栓の位置も不明なので、水の管理はまったくできていないとのことであった。
 ハリンコ(トミヨ)生育地の渇水がひどく、ハリンコ保存会の方が、どこかに避難場所がないものかと探していて、7月下旬に、この池を見つけたのだとのこと。池に見慣れぬ水草があり、学校側に問い合わせたが、分からず、雑草として除去しようかとの思惑があったらしいが、ハリンコ保存会の方が水草図鑑で調べたところ絶滅危惧植物のデンジソウらしく思えたので、石川県環境部自然環境課へ問い合わせ、石川県立自然史資料館を紹介され、それが私の所へ廻ってきて現場を訪問して確認した次第である。
 とにかく、学校側へは極めて貴重な水草であるから、ハリンコに次いで重要な地元の宝として保護に努め、児童たちにも関心を持ってもらうような方策を立てるのが良いと進言しておいた。
 実際の池の水は、ほぼたまり水と言って良く、水温も高いのでハリンコの生息地としては不適切だったが、他にクロモ(石川県絶滅危惧U類)も生育していた。クロモについては、理科の先生が実験に利用した残りを入れた可能性があるが、正確なことは不明である。コンクリート製の池のことであるから、自生のデンジソウではないが、その昔、池を制作して、池の底に多少の土を入れた際に近所の田んぼなどに自生していたデンジソウが紛れ込んだ可能性があると考えている。
 2016年8月31日に地元の北國新聞で報道もされ、広く地元に知れ渡ったので、その草なら家の田んぼにも生えている、などとの情報が集まり、新しい自生地が見つかればおもしろいと期待しているところである。

 
図1 3段構成のコンクリート製の池。上段は壊れて水漏れをしている噴水。中段にはクロモが生育。下段にはデンジソウが密生し、クロモとショウブも生育している
図2 噴水からわずかに漏れている水が中段へこぼれ、さらに下段へこぼれ、パイプを伝って外へ流れ出ている
図3 池の中央部は浮葉が多いが、縁のコンクリート近くには空中葉が多く見られる
図4 池の中央はほとんど浮葉になっているが、所々から空中葉が伸びている。水深は場所によって多少異なるがほぼ40cm位
図5 浮葉と空中葉
図6 大きめの浮葉にスケールを当ててみた
図7 池から溢れた水がコンクリートの根元にわずかに貯まって湿地を作り、デンジソウが空中葉を伸ばしていた

 デンジソウについては、かつてHP「石川の植物」の中で詳しく解説してあったが、サーバーの都合で、現在は閲覧できなくなっているので、植物生態観察図鑑に新しいコーナー「石川の植物修正版」を作って、旧版の内容を改訂しながらアップロードしている。まずは、そこにある「デンジソウ(1)」をご覧頂きたい。


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