(mizuaoiの写真館改題)

(こちらは石川の植物の別館です)


植物生態観察図鑑 おどろき編

全国農村教育協会発行の植物生態観察図鑑シリーズ第1弾です。

 オウレンの性型については、植物図鑑では、雌雄異株とか、両性花と雄花とがあるなど、様々な記述があるが、実際の所は「両性花の株、雄株、雌株、両性花と雄花の混ざった株」が見られる。
 植物図鑑の記述を鵜呑みにするのではなく観察が重要である。
 オウレンの性型についても8ページにわたって詳しく解説。
 右の画像はオウレンの雌株。

など、どんな類書にもない新情報が写真607枚、192ページに納められています。

 

  価格は2,950円+消費税 です。割引価格でご購入を希望される方は、著者宛に直接メールでご希望をお伝え下さい。

石川の植物


345 オニバスの種子 2016年8月24日
 円形プールのオニバスに種子ができた。朝8時16分に見たときは変化なかったが、12時37分には鮮やかな赤い斑点をもつ種子が8個浮かんでいた。しいな(充実していない種子)は3個見つかった。
 種子の数が少ないので、開放花由来の種子である可能性が高い。
 果実が熟するのにどれくらいの期間が掛かるのかが難しいところだが、7月28日に1番花が咲いている。この1番花に由来するであろうと思っていた果実なのだが、印を付けておくのを忘れたので、確実ではない。
 というのも、水底には、仮種皮がへばりついて沈んでいた種子が3個見つかったからである。その3個が1番花に由来する種子かもしれないし、あるいは、もっと以前に目立たない形で葉の下で咲いた花による種子かもしれないし、あるいは閉鎖花による種子かもしれないからである。
 かえすがえすも印を付けておかなかったことが悔やまれるが、いずれにしても、1ヶ月程で熟する可能性が考えられる。
 この種子を水から上げて容器に入れてセット撮影をした。

 オニバスについては、植物生態観察図鑑−おどろき編(全国農村教育協会)の106〜127頁で詳しく解説したが、特に、p.109〜111をご覧頂きたい。

 

図1 水中の矢印の箇所に果実が見えている
図2 矢印の果実が崩壊して種子を散らせた
図3 種子は氷山のように、その一部だけを水面上に見せ、ほとんどの部分は水中に沈んでいる。果実が崩壊するときにガスが出るので、周りには気泡がたくさん浮かんでいる
図4 この果実には少なくとも完熟種子8個としいな3個があった
図5 種子をプラスチック容器に集めた。種子は内外2重の仮種皮というものに包まれ、外側の仮種皮には赤い色素をもつ細胞があって、それが斑点のように見える。この種子は非常に美しく、水鳥に目立ち、食べられ、仮種皮が餌となり、種子の本体は排泄される。排泄が離れた場所の池などで行われると、オニバスは分布を広げることができるのだろう。水鳥に食べられない場合には、仮種皮は次第に腐敗すると共に含まれていたガスが抜けて、3日目にはほとんどが水底に沈む。植物生態観察図鑑−おどろき編(全国農村教育協会)p.109以降を参照
図6 果実は、果皮が溶けて種子を散布するが、萼と花弁はその姿を長く留めている。水底の3個の種子は、別の果実のもので、すでに仮種皮が腐ってガスを放出して水底に沈んだものである。上に浮かんでいる新しい種子も、ほとんど3日の内には底に沈む
図7 撮影セット。窓外の柔らかい自然光を使い、ケーブルレリーズを使って撮影している。オニバスの種子を入れた容器の高さの調節は、パンタグラフで行っている。カメラ(オリンパスE−5)は三脚で縦位置に固定してある

 24日に得られた8個の種子は25日には、仮種皮の赤い斑点がかなり消えて、白(実際には薄い黄色)くなっていたが、未だしっかり浮いていた。
 26日の午前8時には1個だけ沈んでいた。午後3時頃にはさらに3個が沈み、4個が浮いており、午後8時には浮いているのは1個だけになっていた。午後9時半頃にはすべて沈んでしまった。 
図8 翌25日。仮種皮は相当白くなったが、未だ浮かんでいる
図9 横から見ると種子が浮かんでいることが良く分かる。沈んでいる3個は別の果実から出、時間が経って沈殿した種子
図10 仮種皮から色素が抜けていることが分かる
図11 8個の種子の内4個が沈殿し、萼も沈殿した
図12 種皮は、始め褐色をしているので、仮種皮の隙間から褐色の種皮が、かすかに透けて見えている
図13 沈殿していた種子を取り出した。古い種子では、仮種皮が黒くなっている

 オニバスについては、かつてHP「石川の植物」の中で詳しく解説してあったが、サーバーの都合で、現在は閲覧できなくなっているので、植物生態観察図鑑に新しいコーナー「石川の植物修正版」を作って、オニバス(1)及びオニバス(2)としてアップした。オニバス(3)も考えられるのだが、何時になるかは分からない。


☆ 
ツイッターを始めました。

石川の植物へもどる

 このサイト及び「石川の植物」「mizuaoiの植物記」の全ての写真、文章などの著作権は、引用文・借用画像を除き、mizuaoi(本多郁夫)にあります。著作権法上許される範囲をこえて、著者に無断で転載はできません。「著者の了承を得て転載しました」の断り書きの無い場合には、盗作になります。ご注意下さい。ただし、リンクは自由ですから、承認を求めることは必要ありません。