(mizuaoiの写真館改題)

(こちらは石川の植物の別館です)


植物生態観察図鑑 おどろき編

全国農村教育協会発行の植物生態観察図鑑シリーズ第1弾です。

 ヤドリギの種子は粘液質の果肉に包まれ、鳥のくちばしに付いたり、糞といっしょに排泄されたりして散布される……(山溪ハンディ図鑑3 樹に咲く花による)
 と思っていませんか、それは正しくありません。
 そのような疑問にズバリと答を出します。

など、どんな類書にもない新情報が写真607枚、192ページで納められています。

 

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石川の植物


291 砂に埋められたイソスミレ(2015年4月28日)
 例年4月20日前後にイソスミレの観察をしていますが、今年は多忙のせいで、28日になってようやく出かけました。
 4箇所の定点観察地をもっているのですが、そのいずれにおいても、激減していました。どうも今冬の砂の移動(飛砂・被砂)が、観察地では異常だったようです。
1 1999年から継続観察して、拙著「植物生態観察図鑑−おどろき編(全国農村教育協会の新刊)」の66頁の図2で紹介した場所です。 ここには毎年の立ち位置を固定するために杭を打ってあるのですが、砂に埋もれてしまい分から無くなってしまいました。
 近くに、4年前からハタザオが数株見つかっているのですが、それは健在でした。
 この海岸に多産するハマハタザオとの一見した違いは、葉がムシトリナデシコを思わせるような緑白色をしている点です。詳しくは、mizuaoiの写真館「 FILE178」に解説してありますので、ぜひご覧下さい。
2 株数がずいぶん減ったようです。
 ここでは、1m×1mのコドラート内にイソスミレの実生が11株見つかりましたので、それぞれの近傍に割りばしを刺して目印にしました。今後どのように発展していくでしょうか。観察を続けたいと思っています。
3 昨年、自然観察大学の有志の方々と訪問した場所で、イソスミレの充実した群落地ですが、今年はさっぱりでした。開花株が少なく見劣りしたのは時期が遅かったからでやむを得ないにしても、やはり相当砂に埋められていました(少なくとも5cmは砂に埋められたことを確認しました。図8)。
4 ここが大問題でした。去年の同じ場所と比較してみましょう。はっきり言って全滅です。一面の砂原になっていました。観察地を示すピンさえ見つかりません。ここは砂丘の陸側(風背地)に当たる場所なので、冬の季節風で押し寄せた砂が積もり、群落が砂に埋められてしまったのです。35度(写真判定)を越す傾斜になっており、ちょっと刺激をするとさらさらと砂が崩れ落ちてきます。この地質の最大傾斜角になっているのでしょう。
 昨年の写真を頼りに心当たりの砂を除けてもピンが見つかりません。頑張って20cm近くの厚さの砂を取り除いたところやっとピンの頭が見つかりました。20cm以上もの砂に埋められてしまっていたのです。1株だけ掘り出しましたが、すぐに崩れてくる砂に埋まってしまいました。もう群落の再生はほとんど望みがありません。
 この現象についても、「植物生態観察図鑑−おどろき編」の66頁の図3を参照して下さい。
図1 今年のイソスミレ。この株には昨年の夏葉の枯れたものが見られないことから、冬の間に砂に埋められた株であることが分かる。(2015年4月28日)
図2 1999年から、定点観察している群落地。昨年と比較して特に変わった様子は見られなかったが、撮影地点を固定するための杭が砂に埋まって見つからなくなったので、撮影者の立ち位置が従来よりずれている可能性がある。「植物生態観察図鑑−おどろき編」の67頁の図5の右端に鉄棒が立っていて、これも撮影の際の目印であったが、昨年何者かに抜かれてしまった。
図3 図2の近くにハタザオとハマハタザオの生育している場所がある。詳しくは、mizuaoiの写真館「 FILE178」に解説してあるので、ぜひご覧下さい。
図4 イソスミレの実生が11個見つかったので、近くに割りばしを刺して目印とし、今後の成長を観察することにした。(矢印の先端がイソスミレの実生)
図5 イソスミレの実生。
図6 昨年の自然観察大学観察地。株の周りに枯れた昨年の夏葉が見えている。
図7 今年の自然観察大学観察地。枯れた昨年の夏葉が見えていない。
図8 今年の自然大学観察地。砂をどかすと5cm程の深さのところに昨年の夏葉の腐った層が現れてきた。この場合、冬の間に5cm程の砂の堆積がありその砂をくぐって成長してきたことが分かる。砂に埋まっていたところはもやし状になっている。
図9 2014年4月17日の観察地。
図10 図9と同じ場所の2015年4月28日の様子。イソスミレは砂に埋められ、目立つのは1株のハマボウフウだけ。
図11 昨年のニセアカシア林内。
図12 今年のニセアカシア林内。イソスミレはすっかり砂に埋まってしまった。

  もちろん、すべてのイソスミレが砂に埋められたわけではありませんので、誤解なきようお願い致します。

来年はどういう景観になっていることでしょうか。気がかりで興味深いです。



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