mizuaoiの植物観察事典                                      

植物生態観察図鑑 おどろき編  
 「知るほどに楽しい植物観察図鑑」を好評販売して参りましたが、
続編が新シリーズとして日本帰化植物写真図鑑、校庭の樹木、雑草博士入門、ミニ山野草図鑑などでおなじみの全国農村教育協会から発売になりました。
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石川の植物

277 オニバスの種子散布(2014年9月5日)

 9月4日午前7時、オニバス栽培の円形プールを覗いたら種子が浮かんでいた。
オニバスの果実は熟すると、果皮が溶けて中の種子が水中へ浮かび出るのである。
容器の水が穏やかだときれいに果皮が溶けて、ころっとした種子の塊が手榴弾みたいな形で浮かんでいるのを見ることができる。しかし、たいていは風などの影響で水が騒ぐので、種子はすぐに散らばってしまう。
この度の種子は、ちょうど枯れて腐った葉の残骸の下に出たので、枯れた葉に引っかかって塊を保っていた。
種子は2重の仮種皮に包まれ、外膜には赤い色素を含み、内膜にはガスを含むので浮力が大きく、水のわずかな揺らぎで拡散していく。気がついた1時間20分後にはもう、散らばり始めた。人にはほとんど感じられないような微風の中で、どんどん散らばっていった。
 このほか、ガスの存在を示す証拠写真などオニバスの詳細については「植物生態観察図鑑−おどろき編」(全国農村教育協会でただいま好評発売中)の106ページから127ページで紹介してあるので、ぜひお読み頂きたい。一部のページを掲載するので参考にして頂ければ幸いである。
図1 古い写真だが、果皮がきれいに外れた果実
図2 手にすくうと、重力に耐えかねて種子の集団は崩れてくる
図3 種子と種子の間にある組織は柔らかくて、種子は簡単にバラバラとなる
図4 今年の初種子。枯れて腐ったオニバスの葉の陰で、一時集団でいた
図5 1時間20分後にはバラバラになって流れ出した
図6 完熟種子は34個。しいなは34個しか数えられないかもしれないが、後日数え直したらしいなは35個であることが分かった
図7 初日はすべての種子が水面に浮いている
図8 24時間後は、未だすべての種子が浮いていた
図9 植物生態観察図鑑−おどろき編のオニバスのページ見本

 
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