mizuaoiの植物観察事典

234 イソスミレ(2013年4月25日)

図1 今年一番美しかった群生地
図2 抜かれていたトラバーピン
図3 株
図4 イソスミレの実生
図5 イソスミレの実生
図6 濃い色のイソスミレと薄い色のイソスミレ。今年は薄い色のイソスミレが目立った
図7 ハマボウフウとハマボウフウの実生
図8 アナマスミレが非常に増えたという印象を受けた

 石川県の海岸の砂浜にはイソスミレの見られるところがあります。大群落で、全国の人が鑑賞に来るようです。
県内では自生地は秘密になっているわけではなく、観察会なども行われていますが、大勢の人が押しかけるとどうしても踏んづけてしまい、イソスミレだけではなく、いろいろな植物が踏みつぶされてしまうので、私は自生地を公表しないことにしています。悪しからずご了承下さい。
 イソスミレは石川県指定希少野生動植物種に指定されていますので、違反者には「1年以下の懲役又は50万円以下の罰金」という重い罰則がありますから、絶対に採集はできませんので、ご注意下さい。
 石川県の依頼でイソスミレの調査をしています。1uのコードラートの四隅にトラバーピンというものを打って、植生調査をしているのですが、このほど現場へ行ったところ、心当たりの場所にピンがないのです。焦りました。近所を見ると、4本のピンが抜かれて砂丘の上に寝かされていました。 イソスミレの群落を撮影するのに邪魔になった人が、ピンを抜いたことが明らかでした。砂丘上には頼りになるものが少なく、ピンを抜いてしまうと元の位置に刺し直すことが非常に困難なのです。じつは私も先日この場所で群落を撮影するのにピンが邪魔で、どかして撮影しましたが、その時は代わりに枯れ枝をピンの位置に刺して撮影したのです。でも撮影が終わってから、ピンを元の位置に打とうとして、先の枯れ枝を見つけるのに大変苦労をしました。心得のない人が、その時の思いつきでピンを抜いたら、元の位置に刺し戻すことは不可能でしょう。まあ、勝手に訳の分からないところへ適当にピンを戻されたら、調査が混乱してしまうことになるので、抜いたピンを揃えて横にどけておいてくれたのは,ある意味良心的であったと言うことになるでしょう。しかし、私としては、調査が中断されてしまったので、大変困っています。コードラートの写真があるので、それを基にもう一度ピンを打ち直しに行ってこなければなりません。
 今年、この海岸のイソスミレの開花は例年に比べてかなり貧弱だったのです。私の調査地になっているこの群落だけが濃い紫の花が密集していて、とてもすばらしい場所になっていました。ここまで足を伸ばした人なら、風景写真としてどうしても撮影したくなる気持ちは分かります。その風景にトラバーピンがそぐわないことも分かります。だが!だが!なのです。

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