mizuaoiの植物観察事典

225 ミカエリソウ(見返草)の思い出(2012年10月20日)

図1 ミカエリソウの群落の所だけに陽が射して神々しかった。 
図2 葉の虫食いが激しかった。ミカエリソウの群落
図3 ミカエリソウの花序。
図4 ミカエリソウの花。花冠の様子は分かりにくいが、雄しべや雌しべがよく分かる。淡紅色の花と言われるが、ほとんどは花糸の色であることが分かる。

 石川県に石川植物の会という研究団体があります。そこの長老であったK氏が先日85歳の生涯を閉じられました。氏は熱心に、主として加賀地方の山野を歩き回られ、、晩年は特に絶滅危惧植物のとりまとめに集中されておいででした。
 昨年、ミカエリソウを石川県で初めて発見され、一緒に見に行こうという電話を下さってご一緒しました。お通夜の席で、病床にあっても、このミカエリソウのことをとても気にかけていたと御家族から伺いました。「病床へ一枝持って行ったら、とても喜んでいたけれど、見えていたのかどうかは分からない。今ちょうど花盛りで、病床へ枝を届けてくれた人が、標本用に採集してきてくれると言っているがどうしましょう。」というお電話を御家族の方から頂きました。
 それでしたら、私が写真も写して採集して、標本にして自然史資料館へ納めましょう。と返事し、昨日自生地を訪れました。
 杉植林地のちょっとしたギャップの所に、一塊のミカエリソウが群生しているのですが、この日は見事な快晴で、周りが暗くちょうどその一角だけに陽が射して神々しい感じになっていました。氏が「ここだ ここだ」と呼びかけてくれているように見えて感動的でした。

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