mizuaoiの植物観察事典

220 ヒキヨモギの当たり年(2012年8月28日)

図1 ヒキヨモギの群落 
図2 花
図3 花
図4 花

 今年はヒキヨモギの当たり年でした。
「ヒキヨモギ」というゴマノハグサ科の半寄生植物があります。
(注:半寄生植物というのは、葉緑素をもつので光合成を行うことができるが、栄養分の一部を寄生する宿主から得る植物。ツクバネ、カナビキソウ、ママコナ、ヤドリギなど。) 石川県内では少なく、絶滅危惧2類に指定されています。私の知っている能登の海岸では、このヒキヨモギ、年によっては見ることができないのです。
2008年9月5日には、花期に遅かったのですが、それでもいくつかの残り花を見ることができました。2009年にはいくら捜しても株が見つかりませんでした。そして2010年8月24日には、少し遅かったのですが、かなりの花をみることができました。この時点で、もしかしてこの海岸では1年おきに発生しているのではないかと気がつきました。
予想どおり2011年には見ることができませんでした(実は2株だけ見つけることができました)。ということになると、今年は発生の年に当たるはずです。期待に胸を膨らませて出かけました。
 はい、ありました。覚えの場所にヒキヨモギの大群落です。だいたい算えたところ80個ほどの塊がありました。1塊が1株とすれば、80株ということになりますが、正確にどうだかは分かりません。
 でも隔年発生ということは確実なようです。皆さんの地方ではどうでしょうかね。

 ヒキヨモギは、はじめの1年間を地下で気長にじっくりと株を育てて、次の年に地上へ出てきて開花するという生活史をもつのかもしれません。半寄生植物だけに、種子をとってきて播いても育てることができず、観察には手間の掛かる相手です。

ヒキヨモギについてはmizuaoiの写真館のFILE188も合わせてご覧下さい。


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