mizuaoiの植物観察事典

003 マネキグサ(1984年)

 シソ科オドリコソウ属のマネキグサは、本州の神奈川県以西から四国、九州に分布すると
言われます。ところが日本海側では少なく、島根県、新潟県(佐渡)と石川県に隔離分布する
と聞いています。石川県で唯一の産地であった加賀市の社叢林へ、故里見先生に写真係と
して同行して撮影したものです。
 花冠が白く縁取りされているのが印象的でした。じつは、この生育地はたいへん暗かったの
で、ストロボで撮影したのですが、すべて白飛びをしていて見るに堪えない写真ばかりでした。
そこで、後日、一人で出かけ、三脚を使い、ストロボ無しで撮影したものです。里見先生から、
「あんな暗いところで良く撮れたね」とお褒めの言葉を頂いたのですが、種を明かせば、こうい
う事であったのでした。
 この自生地は、その後、ダム建設のために失われるということで、有志の働きによって、近く
の安全な場所へ移植されたと聞いています。しかし、この写真は、原産地におけるものとして
の価値があります。


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